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第139回DPS研究会推薦論文(2009.6)

記事の分類: 

(1)
題目:遅延状況を考慮した構造型P2Pオーバレイネットワーク構築法
著者:木谷 友哉(静岡大), 中村 嘉隆(奈良先端大)
理由:
本論文は,P2P サービスにおけるノードの位置を検索するためのデータ構造を
提案している.提案されているデータ構造は,空間充填曲線の一種であり,筆
者らが従来より提案している HCRN(Hierarchical Chordal Ring 
Network)を基に考案されたものである.(1)ノードの2次元座標位置からグレ
イコードの排他的論理和を用いてノードIDを容易に計算できる,(2)地理的に
近接するノードIDが空間内で必ず近接配置される,(3)スケーラビリティを持
たせるため階層的な構造を実現し易い,という特徴を持ち,従来手法と比較し
て,(1)地理的位置情報から容易にノードIDに変換可能なこと,(2)範囲検索を
高性能に実行可能なこと,(3)ノードの分布に地理的な偏りがあるときにも柔
軟に対応できること,をシミュレーションにより示している.提案手法の有効
性は明白であり,推薦に値する.