<推薦論文1>
(1) 題目:
Named Data Networkingにおけるユーザの行動を考慮したInterest制御手法の検討
(2) 著者:
梅田 沙也華, 大畑 百合, 神本 崇史, 重野 寛 (慶應義塾大学大学院理工学研究科)
(3) 推薦理由:
本提案は, Named Data Networking(NDN)におけるInterest Flooding
Attack(IFA)攻撃に対する対策として,ユーザの行動を考慮した Interest 制御手
法 ICRP を提案している.従来手法では,リンク毎にパケット流入を制限して
いるが,本提案は,攻撃者の行動の変化を考慮することにより,攻撃ユーザを
高い精度で特定する一方,通常ユーザが攻撃ユーザであるとの誤検知を防いで
いる.また,論文は簡潔かつ明瞭に書かれており,問題提起も含めて読者に有
用な情報を与える論文である.
<推薦論文2>
(1) 題目:
モバイルアドホックネットワークにおける継続的データ収集手法
(2) 著者:
中山 侑紀, 天方 大地, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻)
(3) 推薦理由:
本論文では,モバイルアドホックネットワークにおいて,ある閾値以上のスコ
アを持つデータを継続的に範囲検索する手法について提案している.提案方式
では,位置ルーティングによりクエリの送信及びクエリに対するデータを返送
するが,その際,各端末の速度に基づき,位置を推定することにより,継続的
なデータ収集を実現している.検索範囲や閾値を変化させたシミュレーション
実験においては,従来手法と比較し,データ収集に要するトラフィック量を削
減し,対象となるデータを正確に取得できることを示している.
<推薦論文3>
(1) 題目:
タッチスクリーンの近接検知機能を用いた入力操作予測に基づく操作応答時間低減方式
(2) 著者:
大西 健夫, 城島 貴弘 (日本電気株式会社/クラウドシステム研究所)
(3) 推薦理由:
本論文は,タッチスクリーンの近接検知機能を利用することで,タッチスクリー
ン上での接触位置を予測するだけでなく,その接触予測位置に基づきタップや
スワイプなどの操作種別を予測する方式を提案している.提案手法により,ス
マートフォンやタブレット端末などでの操作レスポンス改善効果が見込まれ,
有用性の高い論文である.